★おそろいのお茶碗の幸せな使い方★
2013年 01月 25日
おそろいの茶碗の、幸せな使い方。
まずは、2組のおちゃわんを準備しましょう。
ちょっと高級な本当につかいたいお茶碗と、
どうでもいい、100円均一とかで売っている格安のやつ。
高級なやつは、戸棚の奥にそっとしまっておきましょう。
まずは、格安の方のお茶碗を使います。
では、さっそくはじめてみましょう。
女「ね~、見てみて!おそろいのお茶碗、買ってきたよ~。」
男「お~。」
ってなかんじで、とりあえず、その格安のお茶碗で、ご飯を食べます。
女「おそろいのお茶碗で食べるご飯、おいしいね~。」
男「お、お~。」
なーんてな会話をちょろっとかわします。
女「おいしいね~。なんでおいしいんだろうね~」
男「お、お~。」
女「お~ばっかりじゃん」
男「お~。」
女「もう、『お~』ばっかり言ってんじゃないわよ!」
って感じで、喧嘩が始まります。
きっかけはなんでもいいので、とりあえず、喧嘩します。
ちょっとした、取っ組み合いの喧嘩に発展したら、ベターです。
女「も~!!」
っという大きな声と同時に、男を突き飛ばします。
その突き飛ばされた衝撃で、おそろいのお茶碗が割れます。
どちらの茶碗がわれてもオッケーです。
女の方の茶碗が割るのがより良いとされます。
女「せっかく買ってきたお茶碗が。。おそろいのお茶碗が。。。」
男「お・・・、お~。」
女「お、お、男なんてシャボン玉よ~!!」
っと叫びながら、女は部屋を後にします。
部屋には、割れたお茶碗が一つ、
食べかけのチゲ鍋を横目に、そっとガスコンロの火を消す男が一人。
愛しさと切なさと心強さをかみしめて、
悲しくて泣きたくて叫びたくても、ぐっとこらえてください。
このとき、外に出ていった女は、
30分ほどコンビニで立ち読みでもして、時間をつぶしましょう。
で、コンビニで、男が好きなチゲ鍋のシメのラーメンを買って帰りましょう。
女「ガチャ」
ドアを開ける音は、できるだけ大きな音が出るように、
むしろ、声に出して、言ってしまってもオッケーです。
女「・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
まずは、沈黙の10秒。
女「か、帰ってきちゃった。」
男「お~。」
ってな感じで、まんざらでもない顔をしましょう。
そして、男は戸棚の奥にひそめていた高級のおそろいのお茶碗を、
そっとテーブルの上に起きます。
そして、流れるように、それにご飯を盛ります。
女「・・・・・」
ここで、女はちょっと涙ぐみます。
なんなら、流してもかまいません。
なぜなら、そのお茶碗は、本当に使いたかった高級なお茶碗だから。
ここで、ちょっとだけ回想シーンが入ります。
回想シーンは、オシャレ百貨店か、銀座のオシャレなキッチン雑貨屋的な設定で。
女「あ~、これ欲しい!!でも、ちょっと高いなぁ~。」
男「お~。お~。」
女「え、いいよ~。大丈夫。だって、こんなに高いお茶碗、買えないよ~。」
男「お~お~お~。」
女「いぃの~。安いおそろいのお茶碗、今度買っとくから~!」
男「お~。・・・・・」
っという、回想シーンが入ります。
男がこっそり、お小遣いを貯めて買った高級なお茶碗という設定にして欲しい。
女は、もう、涙が止まりません。
ここで涙が出ない方でも、泣いているふりはしましょう。
高級なお茶碗に盛ったご飯の湯気で、前が見えません。
二人はそっと、席に付きます。
女「この、お茶碗、お揃いだね。」
男「お、おお~。」
女「さっきは、ごめ・・・」
男「お!!」
いいから、いいから!的な感じで、女が謝るのをさえぎる男。
そっと、はにかむ女。
女「じゃじゃ~ん!大好きなチゲ鍋のシメのラーメン、買ってきたよ!」
男「おおおおお~。」
女「鍋、冷めちゃったね。あっため直さなきゃ!」
男「お~。」
最後に画面が引いて、割れたお茶碗がゴミ箱に片付けられているところが映る。
こんな感じでいかがでしょうか。
二人の愛も、チゲ鍋も、ぐっと温め直されること、間違いなし。
明日から、脚本家として、デビューします。
今まで、お世話になりました。
by succhinnmax
| 2013-01-25 02:35
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